SKKの入れ替え
嵌り易い漢字変換システムにSKKがあります。その名の通りシンプルな単語変換ですが、入力の手順が手書きと似ているところが気に入っています。元々はEmacsに特化したシステムだったこともあり、ユーザも多くはないながらも熱心な人が多いようで、廃れることもなかったので、利用し続けてきました。また、幸いなことに今ではLinux(iBus, SCIM, UIM, XIM), Windows、Macなど多くの環境で利用することができます。
やっと、受託していた開発を納品することができましたので、なんだか無駄なことがしたくなり、SKK関係の不満を解消しようと思い立ちました。
SKKIME on Windows
WindowsにはSKKIMEがあります。本当に素晴しい。これと、XKeymacsがあるおかげでWindows上でも快適に作業をすることができるようになりました。しかし、私が使っていたバージョンでは「IMEをオープンしたときに"かな"に戻す」の設定が効いていないことが、小さな不満でした。特にWindowsではステータスバーがウィンドウから離れた端っこのほうに出るので、いちいち確認していられないのです。
さて、サイトを見てみると新しい版が出ていますので、入れ替えてみました。設定が大幅に変わっているようで、Shift+Spaceを押しても動きません。どうやら、この辺のキーハンドルが自分でできるように変更されたようです。このため、XKeymacsで設定していた"toggle-ime"のキーマップを解除し、skkimeのプロパティ設定のキーマップの設定で、Shift-Spaceを追加して、toggle-imeを設定。これでできました。最新版では、上記の「"かな"に戻す」も動作しています。
この設定を見ていると、もっとカスタマイズできそうなので、以前から気になっていたのを変更することにします。
skkでは"\"(あるいは¥)で句点コード入力モードに入りますが、UNIXと違い、Windowsではディレクトリのセパレータとして"\"自体を入力することが多く、この仕様はちょっと困りものでした。要するに、"\"で"\"が入力されるようにします。同じくキーマップ設定で"\"の "skk-j-mode-map"を"self-insert-char"にして、別のキーに"skk-input-by-code-or-menu"を割当てます。IME起動と"Shift+Space"にしているために空いている"C-\"に設定しました。
SkkInput3 on Linux
これで気を良くしたので、Linuxのほうも変更してみることにしました。ディストリビューションにはskkinput2が入っているため、こちらをバージョンアップしつつ使っていたのですが、何かの拍子に落ちてしまうこと(しばしばFirefoxと共に落ちる)や、漢字登録ダイアログが消去できなくなってしまうことがあり、解決策を捜していました。
バージョン3版を取ってきてコンパイルしてみると動きそうです。(以前は何故か動かなかった記憶が)。とりあえず、実行ファイルも同じskkinputになるので、同じように使うことができますが、共存は想定されていないようです。
こちらも、そのままでは動かないようです。Xリソースに書いてある設定は効いていないようで、emacs-lispの設定ファイルを作らなくてはなりません。で、".skkinput.el"を作ります。とりあえず、".skk"にリンクすれば良さそうです。(ln -s .skk .skkinput.el)
こちらもしばらく使っていた限りでは、前述の問題は解決されています。落ちないようですし、登録ダイアログの動作も申し分ありません。なのですが、原因不明の不具合が発生しており、一時的にバージョン2に戻していて、そのまま乗り換えには至っていません。不具合はFirefox上で"Enter"が入力できなくなってしまうことがある、のと、Backspaceが誤動作(?)することです。skkinput以外の何かの設定が原因かもしれません。